FPGA/CPLD ホーム ソリューション 初心者 ASIC ユーザのための FPGA 入門(量産編)

ASIC ユーザのための FPGA 入門(量産編)


量産でFPGA/CPLD を使った有効性についてご紹介します。
試作でFPGA を使った有効性については こちらをご覧ください。

1.最新ASICの現状

従来は多くの企業が単価の安い ASIC を使用していました。しかし、プロセスの微細化が進むとマスクなどの作成が困難になり 最新 ASIC ではマスク費用だけでも10億円くも必要です。これだと 10万個量産しても1ヶあたりの開発費は1万円近くにもなります。旧世代の ASIC なら開発費は安いのですが、最新プロセスを使った FPGA のような高速インタフェースはサポートできません。『先が見えない時代』に多大な開発費が必要な ASIC は時代に合わなくなっています。


2.最新FPGAの現状

安価になった FPGA の価格

開発費の急騰により微細化が 90nm 程度で止まった ASIC に対して、28nm の FPGA は3世代もプロセスが新しくなっています。プロセスが新しくなる(微細化される)とチップサイズは小さくなりますので規模あたりの単価は安くなります。従来は High-end FPGAでないと実現できなかった機能が 今では低コスト FPGA でも十分に実現できます。


FPGA の単価が安くなった主な理由

微細化されて チップの大きさが小さくなった
FPGA の性能が向上して 低コスト FPGA でも実現が可能になった
ASIC や ASSP から FPGA への乗り換えが多くなり、FPGA の生産数量が増えた
主要な回路をハードウェア化して組み込むようになり、チップの大きさが小さくなった


開発費用と回収

FPGA はデザイン毎のマスク作成は不要ですので、開発費は非常に安価です。
Quartus®II をインストールしたパソコン、FPGA などを搭載したボード、両方をつなげるケーブルを用意したらすぐに開発を始めることができます。



3.コストと収益で気をつけて欲しいこと

デバイス選定時には見えない将来のコスト

量産デバイスの選定時にコスト比較を行いますが、FPGA なら次期製品の投入を早めることで将来の費用低減を期待できます。最近になって多いのが、数年前に量産デバイスを選定した頃の FPGA は高価で採用されませんでしたが、ASIC の開発費をやっと回収した今では 単体でも ASIC より安価な次世代 FPGA がリリースされているだけでなく メモリなど周辺デバイスも DDR3 の方が安価、しかも 新しいインタフェースが主流になっていて 機能面で競合他社よりも劣っているケースです。低コスト FPGA の Cyclone®シリーズが性能向上しているのも一因ですが、少量多品種で製品のライフサイクルが短い時代に合っているのが FPGA です。


ASIC 開発費を回収した頃の ASIC と FPGA を比較してみましょう。


ASIC FPGA
既に単価は下げ止まり 単価の安い次世代 FPGA がリリース
開発費の回収が終わるまで旧 ASIC を使用

機能追加した競合製品で売り上げ減少
回路変更が容易なので最新機能の追加が可能

機能追加で製品売り上げが増大
High-end から Low-end 品まで同じ ASIC を使って数量確保し、開発費を回収 必要な機能だけを搭載した最適な大きさ(コスト)の FPGA を使用

先行利益の確保がとても重要

機能で差別化した製品は、製品リリースが早い方が先行利益を確保できます。最近では利益を十分に出せるのは2番手までとも言われています。開発期間が短い FPGA なら、競合他社が ES 品を評価している時には製品をリリースできる程に早い製品リリースが可能です。実機でソフトウェアを含めた検証が可能なので ASICと比べて設計と検証の人件費は大幅に削減できます。また、新規製品が予想に反して売れなくても開発費が安価な FPGA なら大きな痛手にはなりません。



最新の FPGA を知りたい方、量産に FPGA を採用することに不安を感じている方、その他の疑問がある方はお気軽にお問い合わせください。